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食べログの点数ロジックはどう決まる?飲食経営者向けに整理する考え方

はじめに|食べログの点数は「ブラックボックス」である

飲食店を経営していると、食べログの点数について一度は悩んだり、気になったことがあるのではないでしょうか。
「なぜこの評価なのか」「何をすれば上がるのか」「本当に売上に影響しているのか」——
こうした疑問を持つのは、飲食店経営者としてごく自然なことだと思います。

まず最初に、はっきりさせておくべき前提があります。
食べログの点数がどのようなロジックで決まっているのかは、公式には公開されていません。
つまり、その評価の仕組みは、基本的にブラックボックスです。

なお、食べログの公式ヘルプページ
https://tabelog.com/help/score/)
には、点数の決まり方について断片的な説明が記載されています。
完全なロジックが開示されているわけではありませんが、前提情報として一度目を通しておくことはおすすめします。

一方で、ネット上には
「こうすれば必ず上がる」
「この要素が一番重要だ」
といった断定的な情報も多く見られます。
中には有料で販売されているnote記事などもあり、それだけこのテーマへの関心が高いことも理解できます
(例えばこのような記事:◯◯)。

実際、私自身も食べログに関する検証や考察を行ってきましたが、
「これをやれば必ず点数が上がる」と言い切れるような明確な答えには、やはりたどり着いていません。
それは、公式情報が公開されていない以上、再現性をもって断言できる法則が存在しないからです。

だからこそ本記事では、
「裏技」や「確実な攻略法」を提示することはしません。
その代わりに、
飲食店経営者として、食べログの点数をどう理解し、どう向き合えば判断を誤りにくくなるのか
という“考え方の整理”を目的にしています。

点数に振り回されるのではなく、
点数を数ある外部指標のひとつとして冷静に扱うための前提知識。
まずはそこから、一緒に整理していきましょう。


食べログの点数は「絶対評価」ではない

食べログの点数について、多くの飲食店経営者が無意識のうちに抱いている誤解があります。
それは、点数=お店そのものの実力や完成度を示す絶対評価だという認識です。

しかし、食べログの点数は
料理の味や接客、内装などを、統一された基準で審査した結果ではありません。
ミシュランのように、限られた評価者が共通の物差しで採点している仕組みでもありません。

食べログの点数は、あくまで
ユーザー一人ひとりが付けた評価を集計した結果です。
言い換えれば、点数の正体は
多数の主観的な評価を重ね合わせた相対的な指標だと考える方が実態に近いでしょう。

この前提を理解していないと、
「料理には自信があるのに点数が低い」
「サービスの質は高いはずなのに評価されていない」
といった感情的なズレが生まれやすくなります。

重要なのは、
食べログの点数は
“良い店かどうか”を判定するための点数ではなく、
“どのように評価されたか”を数値化した結果にすぎない

という点です。

同じ料理、同じ価格帯、同じサービスであっても、

  • どんなユーザーが
  • どんな期待値を持って来店し
  • どんな基準で評価したか

によって、点数の付き方は大きく変わります。
つまり、点数はお店単体で完結しておらず、
評価する側の属性や文脈を強く受ける構造になっているのです。

ここで、食べログの公式ヘルプに記載されている内容にも触れておきます。
食べログでは、次のように説明されています。

ユーザーの皆様の声を反映させ参考になる指標とするため、影響度を持つユーザーからより多くの高い評価が集まることで、点数が上がる仕組みになっています。
例えば、非常に高い評点がついていても、口コミ数が2〜3件しかない場合は、評価の件数が少なすぎるため、高い点数がつかない場合があります。

この公式説明から読み取れる重要なポイントは、
お店が持っている評価ポテンシャルと、表示されている点数は必ずしも一致しない
という点です。

たとえば、
料理・接客・価格帯のバランスを見れば、本来は
3.5〜3.7程度の評価を得ても不思議ではないお店であっても、
単純にレビュー数が十分に集まっていなければ、
点数としてはそこまで反映されていない、という状態は十分に起こり得ます。

つまり、
「点数が低い=評価されていない」
とは限らず、
「評価されるだけの母数が、まだ形成されていないだけ」
というケースも現実的には存在します。

この点を理解しておくことは、経営判断として非常に重要です。
現在の点数だけを見て過度に悲観したり、
短期的な点数変動に一喜一憂したりする必要はありません。

食べログの点数は、
お店の実力を断定するものではなく、
その時点で集まっている評価を、一定のルールで集計した途中経過にすぎません。


③ 点数は「加重平均」で考えると理解しやすい

食べログの点数を理解するうえで、もう一段踏み込んで考えておきたいのが、
すべてのレビューが同じ重みで扱われているわけではないという点です。

直感的には、
「星4.0が増えれば点数は上がる」
「評価が良ければ自然と反映される」
と考えがちですが、実際にはそこまで単純ではありません。

食べログの点数は、
星の数を単純に足して割る平均点ではなく、
加重平均に近い考え方で形成されていると捉えると、現象が非常に理解しやすくなります。

ここで言う「加重」とは、
レビュアーごとに影響度の違いがあるという意味です。

たとえば、同じ星4.0のレビューであっても、

  • 投稿履歴が豊富かどうか
  • 継続的にレビューを書いているか
  • 評価の付け方に極端な偏りがないか

といった点で、
点数への影響度が同一であるとは考えにくい、というのは感覚的にも理解できるでしょう。

この考え方に立つと、
たとえば
無償招待や案件的なレビューばかりを繰り返しているレビュアーについても、
評価の影響度が相対的に低く調整されている可能性は十分に考えられます。

これは特定のレビュアーを否定する話ではなく、
「ユーザーの皆様の声を参考になる指標として反映させる」という
食べログ側の思想を踏まえれば、
ごく自然な設計とも言えます。

つまり、
点数を形成しているのは
「高評価レビューを何件集めたか」ではなく、
どのようなレビュアー層から、どのように評価が集まっているか
という点なのです。

この視点に立つと、
「星4.0を1件取ったのに点数が動かない」
「同じ4.0なのに、効き方がまったく違う」
といった現象も、特別なことではなくなります。

また、食べログの公式ヘルプには、
「口コミの集まりやすさと相関のあるいくつかの要素について、
点数算出式の変数のひとつとして考慮する場合がある」

という趣旨の記載もあります。

この点を踏まえると、
店舗の業態や構造によって、
点数の上がりやすさ・上がりにくさに差が出る可能性も考えられます。

たとえば、

  • 高単価で席数の少ない店舗

では、比較的少ないレビュー数でも点数が反映されやすい一方で、

  • 席数が多く
  • 日常利用が中心の居酒屋・酒場業態など

の場合、同じように評価を積み重ねても、
点数として可視化されるまでに時間がかかる可能性は十分にあります。

これは、
どちらが良い・悪いという話ではなく、
「評価が集まる構造そのものが異なる」
という違いにすぎません。

この「加重平均」という考え方を理解すると、
短期的な点数の上下に一喜一憂する必要がないことも見えてきます。
点数は、
一つひとつの評価が、
その店舗の構造や業態に応じたペースで積み重なった結果として、
徐々に形成されていくものだからです。

つまり、食べログの点数は
一発で動かすものではなく、
自然な評価の流れの中で、時間をかけて作られていくもの

だと捉えるのが、経営者として最も現実的な理解と言えるでしょう。


仮説として考えられる、点数に影響する主な要素

※※あくまで仮説であることを前提にしています

ここまで述べてきた通り、食べログの点数ロジックは公式には明確に公開されていません。
そのため、以下はあくまで仮説として整理したものになります。

ただし、実際の点数推移や公式ヘルプの記載、多くの店舗事例を見ていくと、
少なくとも次のような要素が影響していると考えるのが自然でしょう。

まずひとつ目は、**レビュー評価(星の数)**です。これは最も分かりやすい要素ですが、
前章で述べた通り、単純な平均ではなく、あくまで加重された形で反映されていると考えられます。

次に、レビュアーの投稿履歴や活動状況です。誰が付けた評価なのかによって、点数への影響度が異なる可能性がある点は、加重平均という考え方とも整合します。

三つ目は、レビュー件数とその増え方です。
単に件数が多いかどうかだけでなく、短期間に集中して増えているのか、時間をかけて自然に積み上がっているのか、といった「増え方」も無視できない要素でしょう。

そして最後に、エリアやジャンル内での相対位置です。
同じ評価であっても、競合がひしめくエリアと、選択肢の少ないエリアでは、点数の見え方や位置づけが異なる可能性があります。

重要なのは、
これらのうち、どれか一つだけで点数が決まることはないという点です。
食べログの点数は、複数の要素が重なった結果として形成されていると考えるのが、最も無理のない理解でしょう。


⑦ 経営者としての現実的な向き合い方

ここまで見てきたように、
食べログの点数はブラックボックスであり、
複数の要素が絡み合って形成される外部指標です。
この前提に立つと、経営者として取るべき向き合い方も、自然と整理されてきます。

まず理解しておくべきなのは、
食べログは自社で完全にコントロールできない外部プラットフォームである
という点です。
評価ロジックやアルゴリズムは公開されておらず、
将来的に仕様が変わる可能性も常にあります。
そのため、食べログの点数だけに売上を依存する設計は、
経営上のリスクが高いと言わざるを得ません。

一方で、
集客や売上に与える影響力が非常に大きいのも事実です。
特に新規顧客の獲得においては、
食べログの点数やレビュー内容が来店判断に強く影響しているケースは多く、
「外部だから」「ブラックボックスだから」と言って
完全に無視するのも現実的ではありません。

だからこそ重要なのは、
「無視する」でも「振り回される」でもない立ち位置を取ることです。
食べログを
絶対的な評価機関として扱うのではなく、
数ある集客チャネルのひとつ、
外部からの評価指標のひとつ
として冷静に位置づける視点が必要になります。

ここで、もうひとつ押さえておくべき重要な点があります。
それは、
食べログの点数は、必ず上がるものではなく、
状況によっては下がるリスクも常に存在する
ということです。

食べログ対策をうたう業者の中には、
「点数を上げられる」
「3.5まで持っていける」
といった表現を用いるところもありますが、
実際には、どのような施策を行ったとしても
100%点数が上がると断言できる方法は存在しません

点数は、
アルゴリズムの影響やレビュアー構成の変化、
評価の偏りなどによって調整される可能性があり、
一時的に評価が集まったあとに
点数が下がるケースも現実に起こり得ます。
「特に何もしていないのに下がった」と感じる場面があるのも、
この構造があるからです。

つまり、
食べログの点数は
上がる可能性もあれば、下がる可能性もある不確実な指標
であり、
「必ず成果が保証されるもの」として扱うのは危険です。

経営者として現実的なのは、
点数を短期的な成果指標として追いかけるのではなく、
中長期の集客設計の中の一要素として組み込むことです。
点数に一喜一憂するのではなく、
他の集客チャネルや店づくりと並行して
冷静に活用していく姿勢が求められます。

このような向き合い方ができてはじめて、
食べログは
「振り回される存在」ではなく、
経営判断を補助するツールのひとつになります。

次の章では、
点数そのものを操作しようとするのではなく、
口コミが集まりやすい環境をどう設計するかという視点から、
もう一段、実務的な話に進んでいきます。


食べログに口コミが集まりやすい施策は設計できる

これまで見てきた通り、
食べログの点数を意図的に操作することは推奨されませんし、
必ず成果が出る方法が存在するわけでもありません。

一方で、口コミが集まりやすい環境や導線を設計することは可能です。
点数そのものを動かすのではなく、
評価が生まれやすい流れを作る、という考え方になります。

代表的なのが、
ネット予約の導線を食べログに寄せるという施策です。
食べログ経由で予約したユーザーは、
来店後にそのまま食べログ上でレビューを書く流れに入りやすくなります。
評価までの距離が短くなる、という点は実務上無視できません。

また、
食べログでのネット予約に対して

  • 小さな予約特典を用意する
  • 初回来店時の体験を丁寧に設計する

といった工夫を重ねることで、
満足度の高い体験が生まれ、
結果として自然な口コミが投稿される可能性は高まります。

重要なのは、
レビュー投稿を直接促すことではなく、
「書きたくなる状況」を作ること
です。
良い体験があり、
投稿までの導線が自然につながっていれば、
口コミは無理に集めなくても徐々に蓄積されていきます。

このような施策を積み重ねることで、
評価の母数が増え、
結果として点数が動きやすい状態が作られていく。
これが、
経営者として取りうる、最も現実的なアプローチと言えるでしょう。


PRによって「口コミを書きやすい顧客層」を呼び込むという考え方

食べログの口コミを増やす方法として、
レビューそのものに直接働きかけるのではなく、
来店する顧客層を設計するという考え方もあります。

たとえば、
PR施策によって店舗の認知を広げ、
その結果として
食への感度が高い人、外食体験を言語化する習慣のある人
来店につなげる、という設計です。

こうした層は、
日常的に食べログやGoogleマップで情報収集をしており、
来店後に自然な形で口コミを投稿する可能性が高い傾向があります。
つまり、
PRによって集客した結果として、
「レビュアーになり得る顧客」を呼び込める可能性がある
ということです。

このアプローチのポイントは、
レビュアーを直接誘致しようとしない点にあります。
あくまで

  • メディア露出
  • SNS
  • インフルエンサー投稿

などを通じて認知を獲得し、
その先で
「食に関心の高い一般ユーザー」が来店する流れを作る。
その結果として、
自然な口コミが蓄積されていく、という構造です。

もちろん、
PRを行えば必ず口コミが増えるわけではありません。
ただし、
来店する顧客層が変われば、
口コミが生まれる確率も変わる、というのは
十分に現実的な話です。

レビュアー導入を
「点数を上げるための手段」として扱うのではなく、
認知施策の延長線上で、
結果的にレビュアーが集まる状態を作る

この設計は、
短期的な操作に頼らず、
中長期で口コミを強化していくうえで
有効な選択肢のひとつと言えるでしょう。

困っている経営者の方へ

ここまで、
食べログの点数ロジックや、
点数の捉え方、
口コミが集まりやすい施策の考え方について整理してきました。

繰り返しになりますが、
食べログの点数に「これをやれば必ず上がる」という正解はありません。
点数はブラックボックスであり、
業態・立地・客層・フェーズによって、
最適な向き合い方は大きく異なります。

そのため、
他店でうまくいった施策が、
自店でも同じように機能するとは限りません。
点数だけを見て判断すると、
集客や広告費の使い方を誤ってしまうケースもあります。

重要なのは、
点数・集客・広告費のバランスを、
自店の状況に合わせてどう設計するか
です。
点数を追うべきフェーズなのか、
まずは認知や来店数を優先すべきなのか。
あるいは、
食べログ以外のチャネルに注力すべきなのか。

もし今、

  • 食べログの点数に振り回されている
  • 広告費のかけ方に迷っている
  • レビュアー導入やPR施策の是非で悩んでいる

といった状況であれば、
一度、状況を整理するだけでも意味があります。

自店のフェーズや条件を踏まえたうえで、
現実的に取り得る選択肢を一緒に整理する
という形でのご相談も可能です。

無理な提案や、
点数を保証するような話をすることはありません。
あくまで、
経営判断の材料を整理するための壁打ちとして、
必要であればこちらからご連絡ください。

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